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ファクトリー日記・・・M119エンジンスワップ2

2012年02月14日

M119 6.0エンジン搭載作業。

6リッターのクランクシャフトが良く見えるカット。
5リッターと比べてロングストロークとなり、体感上では数値よりも
大幅に太ったトルク感が味わえる筈です。
クランクカウンターウエイト部に打ち込まれた、丸いタングステンウエイトも見えますね。

今回はW140のAMGエンジン流用ですので、92年の500Eに
合わない部分は別途、組換えや部品の用意が必要です。

その部品の一つ、500Eのクランクケースとパワステポンプを洗浄台にて洗浄中です。
オイルパンやオイルポンプとオイルレベルセンサーなども500E用を組付けます。

AMG-6リッターのシリンダーブロック。93年10月に製造された事が解ります。
スターマークの品番の右側に有る、丸印の中の「M」のマークは
PORSCHEの純正ピストンで有名なMAHLE(マーレ)製造のシリンダーブロック。

こちらは92年500Eのシリンダーブロック。同じくマ−レ製。

エンジンマウントサポートも取付ボルトの太さや形状が違います。6リッターは一回りボルト径が
太くなった500E後期用を用意し使います。(上記写真が後期のものです。)

写真上は500E前期のエンジンマウントサポート。ボルト太さの違いは一目瞭然ですね。

パワーステアリング・リアレベライザーのタンデムポンプは今回、オイル漏れが酷かった為、
ZF社製の物へ変更。(オーナー様御自身が調達された物です)

現車に付いていたLUK社製ポンプ。


写真上はエアコンコンプレッサーのブラケット。使うコンプレッサーによってブラケットも違います。

写真上下 外した部品や取り付けに当たって集めた部品の数々。

今回の整備費と合わせ、今後の整備費の出費をも抑えるべく、
程度の良い部品を見極めながら、組合わせを考え組み込んでいきます。

写真上 エンジン右側 用意した部品を組み上げていきます。エキゾーストマニフォールドや
オイルフィルターケース、エンジンマウントやPOSケーブルなどは500の物を使います。

写真上 エンジン左側 エンジンマウントはW140・R129用は付きますが
500純正と比べると分厚く、エンジン搭載位置が上がり、重心も上がる為、
弊社では使用しません。乗り味と耐久性の面からも、ここは500純正品の使用をお薦めします。

エンジン正面から。単体で見るM119-V8エンジンは、とてもコンパクトで
補機類のレイアウトを含め、改めて良く考えて作られたエンジンと解りますね。

連戦連勝の伝説を生み出したレーシングカー、C9。M119-V8エンジンはこのクルマの為に作られ、そして、500EやAMG6リッターとして市販化されました。ターボ仕様で1000psオーバーを
誇ったこのクルマのエンジンルームには、皆さんも見慣れたエンジンヘッドカバーが見える筈です。

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