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蘇るAMG E60 復活の狼煙・・・Signal Fire von einer Wiederbelebung E60 AMG wiederbelebt

2013年07月07日

蘇るAMG E60 復活の狼煙
・・・Signal Fire von einer Wiederbelebung E60 AMG wiederbelebt


長らくお預かりさせて頂いたこの一台も、いよいよ御納車の朝を迎えました。
思えば、出会った頃のこのクルマの状態と言えば、オーナー様には気軽に
「クルマをお使い頂きながら、ゆっくり整備して行けば良いと思いますよ。」
とは全く言えない状態でした。

どういう事かと具体的に言うと、要するに現オーナー様では無く、
過去の前オーナー様方が、恐らく全く整備をしていない方々で有り、
数々の不調を抱え込み、丸々この一台が
正に消耗品のカタマリの様な状態になってしまって居りました。

そんな一台でしたから、現オーナー様にも違うE60での再スタートを
「その方がきっと安上がりですよ」と、ご提案させて頂きましたが
「この車で行きます!」との強いお言葉から、E60復活計画をお任せ頂きました。


御納車当日朝のAMG E60。カラーコード481、BORNITE(ボーナイト)の輝くボディ。

点検整備入庫での整備御見積書の項目数は膨大な量でしたが、
大きく三段階に分けて整備開始です。まず一段階目は、
エンジン不調や故障箇所の修理から手を付けさせて頂き、
それらが全て終わり、やっと二段階目で整備に入れます。
(修理と整備は違います。その名の通り、整えて備えるのが整備です。)

この二段階まで来た時には、もう乗り味は全く!別のクルマの様になっており、
オーナーT.Y様からも「良くなりましたよ!」と
お褒めのお言葉を頂戴出来る所まで到達しました。

いよいよ、三段階目の今回の仕上げ内容は、これまでと打って変わり、
楽しみの多い世界、カスタムの作業に入らせて頂きました。

外装はSTANDOXマイスターショップにて純正下回り2トーンを改めて
元色の単色BORNITEにて全塗装、内装は純正ローズウッドパネルから
セミグロス仕上げのブラックカーボンパネルに変更。
と今回、目玉の一つはドライカーボンルーフ!への御変更です。

ドライカーボンパネル2枚の間にアルミのハニカムコアをサンドイッチし、
鉄板の純正ルーフとは比較にならない程の高剛性と超軽量化を実現。
もはや、羨ましい位に「気持ちの良い乗り味」に効きます!


元々サンルーフ付のクルマであった為、ルーフライナーはそれ用のモノに交換し、Alcantaraにて張替装着。
合わせてサンバイザー上のカバーも交換し、各ABCピラーもダブルステッチの本革張り仕上げ。
合成皮革がめくれ上がっていた内装にオサラバするだけでなく高級感も確実にアップ!


4機有るコンピュータとメーターも、全てオーバーホール済。
セミグロス(半艶消し)のパネルは、W124では世界初では。

リアルドライカーボンの天井と合わせた内装は、「男の仕事場」感に溢れています。
が、ハードな見た目に反して、乗り味は洗練されており
「快適、且つ運転の気持ち良さ」で運転環境は満たされています。

エアバッグレスのステアリングは、これも小気味良いフィーリングの良さに
一役買ってくれていますね。


AMGのアルミホールから変更は、拘りの超軽量鍛造アルミホイール、
NEEZ EURO-SIX F9.0J R9.5JのJ-AUTOオリジナルサイズを装着。
ここも、出足の良さとブレーキの効き、
足の動きの良さが引き立つ、カスタムのポイントになっています。


朝日に照らされる室内。急激にお問合せを多く頂く様になりました、
RECARO A8 Rev1を新発売のスーパーローポジションのベースフレームを介し装着。

フロントウィンドは赤外線・紫外線カットガラスに変更、
フロントドア左右ガラスにも同様の効果が得られるウィンドフィルムを貼り、
室内部品の劣化は最小限に抑えられます。


センターコンソール小物入れの上蓋カバーも合成皮革が剥がれやすい部分です。
ここも抜かりなく、ダブルステッチ仕上げの本革張り。


NIIBE氏オリジナルのエンジン用アルミオイルパンと、ATFクーラー取付作業途中の写真。
ATFクーラーは見ての通り、コアはアルミコアのカッパーコーティングのEARL'Sですが、
ステンメッシュホースとフィッティングは信頼性に優れるAeroquipeを使用し、
更に断熱カバーで保護し取付ます。

もう一つ、このクルマのハイライトにはエキゾーストパーツも有ります。
伝説のワンオフマフラー、サクラム管。
取付前後での私の試乗感覚では30〜40psは上がったか?と思います。
500E用のマフラーで、自社のマフラー以外で「良いね」と思う製品は
個人的にこれまで全く無かったと思いますが、
これにはヤラれましたね。唯一良いと思います。


ブレーキは前後PORSCHE996のモノブロック4POTキャリパー。
それに合わせるローターはフロント345mm・リア330mm。

キャリパーはセミグロス グレーメタリックでシルバーのAMGロゴ入れ仕上げ。


一度は整備のお引止めをさせて頂いた、この一台でしたが、
仕上がってみればそのフィーリングはとてつもなく気持ちの良いモノになりました。

これはひとえに、現オーナーT.Y様のこのクルマに掛ける情熱のお陰であり、
また、各消耗品が一気に交換された状態が織り成すフィーリングで有る訳です。

普通に整備をして日々を過ごしている500E・E60では
ここまで一気に手を入れる必要が無いが故に、逆に味わえない世界なのです。

今の時点では、本当に「硬さ・渋さ」が改めて出ている、
まるで新車の様な状態で、ここから距離を重ねていって頂く事で、
「滑らかさ・しなやかさ」が、より一層引き立つ 感覚になってくるかと思います。

W124が手厚い整備で蘇るのは正直、何台も見させてきたつもりで居りましたが、
この一台、このT.Y様の御蔭で、124036の「更なる極み」の世界を垣間見させて頂いた
気持ちでございます。本当に有難うございます。

 ※オーナーのT.Y様はこの後も、まだまだ上を目指されています。
  E60界(若干、大袈裟な言い方ですが)の指針ともなりそうな一台です。
  今後とも宜しくお願い申し上げます。


                                  Special Thanks! Owner MrT.Y

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