(J AUTO CO.,LTD.) Koordination von unseren Kunden・・・【カスタマーズ・コーディネート】
2018年10月05日
Mercedes-Benz W124 1995 E500-LIMITED 009 Saphire Black
一台のクルマに長く乗り続けるという事は簡単そうに見えて意外に難しいモノです。
機械として修理にお金が掛かるようになって来たり、
購入時は恰好良いと思って買ったはずの姿に飽きが来て他のクルマに目移りしたり、
あるいは新型が出たタイミングなどで急に時代遅れに感じ嫌気がさしたりするモノだと思います。
それは多くの方々にとって世界共通の感覚であり、だからこそ各メーカーも次から次へと新型モデルを出し、
魅力の薄いクルマほど短期間で、新車の車検有効期限である3年あるいは5〜10年程度でクルマは消費されていく訳です。
W124、特に500E・E500のオーナーに限っては、
その傾向は極少であり本気で死ぬまで乗り続けたいというオーナー様が数多くいらっしゃいます。
修理や整備は必須なクルマにもかかわらず飽きずに乗り続けたいと思えるその魅力はいったい何なのか。
一番は奥深く味わいのある気持ちの良い乗り味、乗れば乗る程にこの時代のメルセデスの特別な作りの良さと
新たな魅力にも気付かされる点は他のクルマには中々見つからない特筆すべきポイントだと思います。
PORSCHEで組立られ共同開発されたエピソードもクルマ好きのマニアックな心を満たし続けてくれます。
また乗用車として普遍的な姿である事もとても重要であると思います。デザインは機能に従うというべき
お手本の様な極めて真面目な形状は必然であり飽きさせません。
他のメーカー車と同様に旧型を古く感じさせるためW210以降でとられた手法、劇的なデザイン変更を行っていないのは
W124の先祖のW123からメルセデス・ベンツの自動車作りの進化を真面目に追求した結果
生まれた形状であると今見れば余計に分かりますね。
長く乗り続けられるクルマというのは沢山の思い出を共に過ごす事となり、貴方の家族やあるいは貴方の相棒の様な
かけがえのない存在になっていく筈です。愛する人を隣に乗せて見た景色、気持ちの良いドライブの思い出。
仕事で急ぎで走らせた思い出、痛かった修理代も、苦楽を共にした証と笑って過ごせる本当に家族の様な存在です。
オーナーS.M様にとっても長く乗られておられるこのE500-LIMITEDがきっとそんな存在なのだと思います。
昨年末からリアを中心とした足回りのリフレッシュ計画を立てられ、年初に施工させて頂き
少しづつ失われていったE500の感触が「感動的に復活した」と、とてもお喜び頂けておりました。
整備にお金を掛けるのは嬉しい事ではないと思いますが、
整備後それ以上の気持ち良さを何度も味わせてくれる500は最高です。
乗り味の良さに惚れ直して頂いたその後は、走らせていれば致し方の無い外装の疲れを何とかしてあげたいとの事。
全塗装までは行かずとも、天井やトランクなど手付かずだった部分のやや大掛かりな部分補修という事で
今回作業させて頂きました。
上の写真はこのE500-LIMITEDにかなり前から御装着頂いていたNEEZ Euro-SIXがホイールリペアから
仕上がって来た時の物です。虹色に反射するアルミ表面はダイヤモンドカット、灰色に見える部分は
サンドブラスト、ホイールの内面はブラッシュドと言われる加工、ガリ傷はアルミ溶接で埋めてからの処理と、
よくあるホイールリペア屋さんでは出来ないと言われる加工ばかりですが弊社では本気のリペアが可能です。
通常はこれにウレタンクリア塗装で仕上げるのが普通ですが、今回は一生モノといえる
圧倒的な耐久性を誇るパウダーコート塗装をお選び頂きました。
パウダー塗装の硬度はとても強固な物で、ウレタン塗装に見られるクリア浮きによる
アルミ白濁腐食は全く起こらず、ブレーキダストもこびり付かずサッと落とせる程です。
クルマ好きを自認する方には是非とも一生に一度は乗っていただきたい名車、W124 500E。
今からでも全く遅くありません。新型を追い続けて目移りばかりの生活に終止符を打ち、
長く愛せる一台と出会うという事は貴方にとってもクルマにとっても(地球にとっても)幸せな事だと思いませんか。
それどころか沢山のW124-500オーナー様が以前から愛車としてそうお過ごしな訳ですから間違い無い話です。
乗れば乗る程に愛車に対する理解は進み、精緻な機械作りに抜きん出ていた時代のドイツ製部品の集合体である
500Eを当時開発したPORSCHEとMercedes-Benzの方々の情熱をも感じとって頂ける筈です。
Special Thanks! E500-LIMITED Owner Mr.S.M